高石市 H様

2025.06.01

孤独死現場の応急特殊清掃

孤独死現場での特殊清掃では、腐敗が進むほど揮発性・非揮発性臭気物質が複合的に発生し、床や壁面への浸透も深刻化します。
H様邸では床面に付着した体液量が非常に多く、視覚的な汚染だけでなく、臭気強度も Lv.5(極めて不快) に達していました。

発生状況とご依頼背景

  • 間取り:1DK(約25㎡)
  • 発見時期:発見から約2週間経過
  • ご依頼主:故人のご親族(高石市 H様)
  • ご要望:ご親族による貴重品捜索・形見分けができるまでの応急処置

特殊清掃における臭気判定士による調査ポイント

体液分解洗剤投入

故人体液に含まれるタンパク質や腐敗臭の元となる有機物を化学的に分解するため、pH13の強アルカリ洗剤を現場に適量投入します。

  • 化学的作用:強アルカリ環境下でタンパク質が加水分解され、臭気物質が低分子化・水溶性化。
  • 脱臭効果の向上:次工程の洗浄・オドロック膜施工、オゾン脱臭の効果を飛躍的に高める。
  • 安全管理:作業者はゴーグル・耐薬手袋を着用し、換気を徹底。仕上がりの材質ダメージを抑えるため、洗剤残留の中和・拭き取りも実施。

特殊清掃の応急施工手順(3時間/1名体制)

  1. 体液付着物の撤去
    • バイオ酵素洗剤で事前に分解し、ヘラ・拭き取りで徹底除去
  2. 一部CF・クロスの剥離
    • 浸透深度の深いCFやクロスを最小限の範囲でカットオフ
  3. 洗浄
    • この段階で、官能評価や測定機器により「臭気低減量」と「躯体(CF・クロス下地など)への浸透度合い」を確認
    • 確認結果に応じて、中和作用を意識したpHバランス(pH13→中和後pH7付近)の洗剤を選択
    • 残留有機物を酵素・界面活性剤で化学的に分解し、次工程の遮断・脱臭効果を最大化
  4. オドロック(Odorock)施工
    • 高分子コーティング膜が残留臭気物質を化学的に遮断
    • 膜厚約20μmで、後続工程の脱臭効果を飛躍的に高める
  5. オゾン脱臭
    • オゾン発生器を1時間運転し、揮発性臭気成分を酸化分解

特殊清掃の効果と結果

  • 作業時間:3時間
  • 消臭機稼働時間:1時間
  • 作業人数:1名(臭気判定士資格者)
  • 料金:¥66,000(税込)
項目 施工前 施工後
臭気強度
(官能評価)
Lv.5
(極めて不快)
Lv.1
(ほぼ無臭)
残留体液量 大量 検出限界以下
ご親族の作業環境 制限的
(窓開放必要)
安全・快適
(形見分け可)

施工後は、洗浄・遮断・脱臭の「トリプル脱臭」により、ご親族による室内での形見分けや貴重品捜索が安全に行えるレベルまで改善。H様からも「想像以上に臭いが消えて驚いた」「大切な形見分けが安心してできた」とお喜びの声をいただきました。

特殊清掃における臭気判定士からの解説ポイント

早期発見が鍵。
発見までの期間が長くなるほど臭気物質は壁裏や床下まで浸透。2週間程度でも、表面洗浄のみでは再発臭のリスクが高いです。

特殊清掃の三段階アプローチの重要性

洗浄:タンパク質分解酵素で有機物を完全分解
遮断:オドロックの高分子膜が臭気の再揮発を封じ込め
脱臭:オゾンで分子レベルに酸化分解
これらを組み合わせることで、効果の長期持続と再発防止を両立できます。

間取り
1DK(約25㎡)
施工内容
作業時間
3時間
消臭機稼働時間
1時間
作業人数
1名(臭気判定士資格者)
料金
¥66,000(税込)

※ 家財道具の搬出・処分代は含まれていません。

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